ERPを導入する企業が増える一方で、既に導入を終えた企業も増加傾向にあり、ERPエンジニアの需要は全体的には減りつつあります。まだ中小企業を中心として導入を進めている企業も多いことから、積極的な顧客獲得を目指しているERPシステム会社からは求人が出ています。しかし、大手企業では導入が完了して安定した運用が可能になっていることが多くなり、シェアを新たに獲得するための人材獲得に力を注ぐERPシステム会社は減ってきているのが実態です。

ただ、あくまで全体的な傾向であって、ERPエンジニアの求人がなくなっているわけではありません。必要とされるスキルが限局されてきているのが現状で、特に注目されるようになっているのが、データベース系のスキルがあるERPエンジニアです。データベース系のスキルはERPシステムを取り扱う上で重要なものですが、必ずしもERPエンジニアなら誰もが持っているわけではありません。裏を返せばその知識がないエンジニアが担当した企業で課題が発生していて、解決のための人材が求められているのです。

そういう経緯もあり、現在、データベース系のスキルがあるERPエンジニアの需要は伸びてきています。企業からの要求としてはデータのセキュリティーが大丈夫なのかが心配だから改善して欲しい、運用してみると検索効率が悪いから検索性を高めて欲しいといったものが典型的です。したがって、システム本体の改善によって対応したり、運用方法を提案することで安心して利用できるように改善が可能なERPエンジニアは重宝されています。

またフリーランス案件も同様の経緯で増えています。中にはERPシステム会社が出しているフリーランス案件のほかに、ERPを利用している企業が直接フリーランス案件として出している場合もあります。うまくいけば大手企業で働くこともできるでしょう。ただフリーランスは案件獲得がうまくいかないことも少なくありません。そのためERPエンジニアとしてフリーランスを目指すならERP案件の獲得方法を知ることが大切です。